感染対策や移動制限など我慢の日々が続いている事もあり、旅行に行きたいけれど以前のようには難しいと考えている方は多いと思います。
旅行に行って羽根を伸ばしたいけど、こんなご時世だし。
どこかいいところないかなぁ…
『そんな退屈な日常を忘れてどこか遠くに行ってしまいたい…』と思っている方に朗報です。
今回ご提案するのは日本のベネチアとも言われる美しい町、京都府伊根町への旅行です。
伊根町は舟屋群が有名ですが、その舟屋に泊まるという特別な体験ができます。
近畿・北陸・山陰からならば自動車圏内!ドアtoドアで行けるのも嬉しい!
そして今回紹介するお宿、伊根舟屋ステイ 海凪さんは舟屋の一棟貸し!
そのため他の人との密集・密接は避けられ、感染対策もバッチリです。
昨今の喧騒から逃れて、海を眺めながらゆったりと時間を楽しむのにとてもオススメなこちらのお宿。
実際に私たちが宿泊してきたので、そのレビューをしたいと思います!
この記事では「海凪」のサービスや施設の設備、おすすめの過ごし方などを解説していきます。
高コスパで非日常感を味わえるこちらのお宿ですが、特に小団体・ファミリーでの旅行などを検討中の方は必見です!!
伊根舟屋ステイ「海凪」はファミリーや4~6人のグループ旅行にオススメ!!
海凪さんはその中でも大きな舟屋をリノベーションして建てられており、それをまるまる1棟使えるというのが特徴です。
【伊根】舟屋ステイ『海凪』について
海凪さんは、伊根地区の「舟屋」を活用した一棟貸しの宿泊施設のひとつです。
一棟まるごと1日1組が滞在利用できる施設として、伊根町観光協会が管理運営を行っています。
伊根町観光協会 | 海の京都・舟屋の里 伊根町の良いとこをお届け (ine-kankou.jp)
伊根の代名詞である舟屋群は観光地ではなく伊根の人々の生活の場です。
海凪さんは伊根での日々に溶け込みながら、舟屋文化を感じられる場を提供してくれています。
伊根のみなさんの生活の中にお邪魔しまーす!!
宿泊者は短い間ではあれど伊根の一員のように過ごす事ができ、宿のコンセプトでもある「暮らすように旅する」を体感できる場所です。
舟屋・海凪をオススメしたい人の特徴
建物内にはリビングダイニングとは別でベッドルームが2部屋あります。
- 2世帯での宿泊(親子同士や友人カップルなどと)
- 友達4~6人との旅行(男性部屋・女性部屋を分けられる)
- 子供が複数名いるファミリー(一棟貸しのため、子供が走り回ったり騒いだりしても安心)
舟屋・海凪は立地ヨシで新しいお宿が好きな人にもオススメ
伊根町には海凪さん以外にも何件か舟屋に泊まれる宿がありますが、中心地から近く、海側の立地で、新しくきれいな宿で複数名でゆったりと過ごしたい場合に特におすすめです。
他のおすすめの宿については下記の記事で解説していますのでご参照ください。
伊根|舟屋の宿オススメ12選&徹底比較【カップルからグループまで】一棟貸しの宿
【伊根】舟屋ステイ『海凪』に実際に行ってみた!【宿泊レビュー】
海凪さんは『伊根町観光案内所』が管理するお宿で普通のホテルとは勝手が違います。
先ずは海凪さんへのアクセスについてご紹介します。
まず目指すのは伊根町観光案内所
伊根での舟屋ステイのためのはじめの目的地は、伊根町観光案内所です。
伊根町では町が舟屋とその文化の保全に働いており、町の観光協会が海凪さんを含めた複数の舟屋の宿を管理しています。
案内所には近隣施設の情報やパンフレットなどが整備されているだけではなく、ご当地グッズなども販売されています。
この周辺はナマコが推しのようで食用以外にも美容液などの商品もありました。
鰤ポッケTシャツとステッカーが気になりましたが、そこは冷静になって我慢。
また、私たちは利用しませんでしたが2階は舟屋食堂というレストランがあり、海鮮丼や煮魚定食などの伊根の海の幸を使ったメニューが食べられます。
モーニングもあり、周辺の宿の宿泊者さんも多く利用しているようです。
この周辺の宿は素泊まりが多いので、ここで朝から伊根メシをいただくのも素敵です♡
時間になると案内所のスタッフさんがチェックインなどのフロント対応をしてくれました。
車での訪問の場合は、駐車券をもらう
伊根へのアクセスは車の利用がおすすめですが、宿によっては駐車場がない場合もあるので事前に駐車場の有無の確認が必須です。
我々が利用した海凪さんの宿泊者は、伊根町から七面山駐車場の24時間無料券がもらえます。
到着直後、我々は案内所のすぐ近くの伊根浦公園駐車場(写真↓)に一時的に停めましたが、こちらは30分間は無料の一時利用者用の駐車場とのこと。そ
のため、受付の待ち時間の間に、長時間駐車が可能な七面山駐車場に停め直しました。
いざ海凪へ向かう!!
宿泊手続きをし、施設説明と鍵の受け渡しを終えると、スタッフさんが宿まで案内してくれます。
荷物を持って、いざ本日のお宿へ!!
観光案内所から宿までは約300m、徒歩で移動です。
写真のとおり狭い道ですが、伊根の主要生活道路でもあるので想像以上に車通りがあります。自然と道路の端っこに寄って、てくてく。ドラクエのパーティーさながら、スタッフさんを先頭に1列で宿へ向かいます。
案内所から徒歩で5分弱で到着です。道中は緩やかな坂道も含まれるので、足が悪い方や、子供連れの場合はもう少しかかるかもしれません。
近いとはいえ、宿泊客が来るたびに案内のために往復するのはスタッフさんも大変だなぁ…なんて思ったり。
【伊根】舟屋ステイ『海凪』に到着!
到着するとスタッフさんが鍵を開けてくれました。
外観は古民家風ですが壁板なども新しくリノベーションされているため、和モダンなお家だなぁという印象です。
実はここの鍵は開け締めにはコツがいり、我々はかなり手間取りました。
【伊根】舟屋ステイ『海凪』1階 (リビング・ダイニング・バスルーム)
さっそく室内に入り、廊下を進んでお部屋へ。ワクワク!!
舟屋・海凪のリビングルーム(メインルーム)
扉を開けると…大きな窓から海が見える、和と洋がMixされたリビング&ダイニングが広がっていました!
そしてリビングルームには床暖が!
滞在したのは11月の後半でとても寒かったので、この暖かさが身に沁みました。
インテリアや家具も素敵で、ブラウンカラーの落ち着いた色味にまとめられています。
間接照明も柔らかく、ゆったりと寛げる雰囲気が素敵でした。
まるでインテリア雑誌の中に入り込んだみたい!!超絶オシャレ空間です!!
リビングルームとダイニングルームの間には3段程度の階段があり、下るとリビングルームになっています。
この高低差は舟屋として使っていた時の名残で、リビングルームの場所はかつては舟を引き入れ、守る、ガレージ的な部分だったそうです。
昔の姿に想いを馳せます。。
舟屋・海凪のリビングから外に出てみた
それにしても海が近い!!
リビングの大きな窓の外はすぐに海です。
ここから外に出ると透明度の高い海が目の前に広がり、波の音の合間にウミネコの鳴き声が聞こえます。
たまに通り過ぎる観光船をぼーっと眺めているといつの間にか時が進んでいました。
舟屋・海凪では海上タクシーを呼ぶことはできません!
実は伊根では海上タクシーを呼ぶことができるのですが、伊根湾内の船が接岸できる場所ならばどこでも来てくれます。
小型の漁船オーナーさんが運営しており道中は舟屋の歴史なども教えてくれるので、移動しながら観光も楽しめるまさに一石二鳥な交通手段です。
伊根が日本のベニス(ベネチア)と言われるゆえんは、ここにあるのかも!!
残念ながら海凪さんは隣の家との距離が近いためぶつかる可能性があり、船を直接つけるのは難しいとのこと。
一方で海側が広い舟屋であれば、直接送迎してくれる場所もあるようです。
宿から船で出発して、船で帰ってくるなんて珍しい体験ができそうです。
海上タクシー(小型遊覧船) | 伊根町観光協会 (ine-kankou.jp)
舟屋・海凪のダイニングルーム
リビングと繋がるダイニングには4人掛けのダイニングテーブルがありました。
写真ではわかりにくいですが左奥には歴史を感じさせる和箪笥があり、その上に季節のお花が生けられていました。
キッチンにはコーヒーメーカーや冷蔵庫、電子レンジ、ケトルなどが備え付けられています。
また、お皿やカトラリー・グラス類も一通り揃っており、料理さえ準備できればホームパーティなども開けそうな感じでした。
一方で防災と建物の保全のためコンロや鍋などを使用した調理は禁止されており、設備がないのはもちろんこれらの持ち込みも禁止されています。
決まりを守って気持ちよく利用しましょう。大切な舟屋文化を守るためのお約束です♪
そのため食事は外部のレストランなどで済ませるか、事前の購入、ケータリングなどが必要です。
レストランについても、事前予約をしておくほうが良いでしょう。
私たちは夕食は予約していたお店で頂き、朝食は伊根へ向かう途中のサービスエリアで買った鯖寿司などを食べました。
舟屋・海凪のメインバスルーム
1階にはメインのパウダールームとバスルームがあります。
洗い場・湯舟共に広く、段差も小さいので、ちびっこ連れやお年寄りにも嬉しい仕様です。
そしてバスルームにも海が見える大きな窓が!!
もちろんブラインドもありますので安心ください。
お風呂に漬かると目線が海面とほぼ同じくらいになるので、まるで海と繋がっているように見えます。
夜に少しだけ窓を開けて普段より熱めのお風呂を楽しみましたが、冷たい海風と相まってついつい長風呂をしてしまいました。
間近で夜の海を眺めながらお風呂に入る、なんとも贅沢な時間でした。
隣接するパウダールームにはタオル類、シャンプーセット、歯ブラシ等のアメニティもしっかり用意されており、至れり尽くせりです。
しかしパジャマはないので、持参するのをお忘れなく!!
【伊根】舟屋ステイ『海凪』2階(ベッドルーム・シャワー&パウダールーム)
吹き抜けになっている階段を上がって2階に進むと、ベッドルームが2部屋とシャワールームがありました。
ベッドルームは海側が和洋室、山側が和室です。
舟屋・海凪のベッドルーム | 山側は和室テイスト
山側のベッドルームは和室で、畳にお布団というスタイルでした。
ふっかふかのお布団が用意されています。
この周辺は夜10時にもなると車通りがほぼなくなり、静かになります。
波の音などの物音などが気になる方は、海側よりもこちらのほうがゆっくり眠れるかもしれません。
実際、今回同行した母が物音が気になる性格のため山側を希望しましたが、ゆっくり休めたとのことでした。
舟屋・海凪のべッドルーム | 海側は洋室
開放感のあるお部屋で、1階と同様に大きな窓がありました。
景色はもちろん最高です!!
海側の洋室は板間にお布団スタイルで、ベッドではないのでご注意を。
1/fゆらぎである波の音が聞こえる中、ゆったりと眠りにつきます…
音が気になる方は山側で寝ることをおすすめしますが、私自身は全然気にならずぐっすり眠れました。
舟屋・海凪のサブパウダールーム・シャワールーム
2階にはサブのシャワー&パウダールームがあり、ここにもタオルセットとアメニティが準備されています。
1階までタオル取りに行かなきゃ!という煩わしさがないので大変ありがたかったです。
伊根で迎える『夜』と『朝』がステキ
お宿も魅力的でしたが、伊根町で迎えた静寂の夜と朝焼けがキレイだったのでご紹介します。
夜の伊根は本当にまっくらで静寂に包まれる
夜の伊根は本当にまっくら。
街灯もほとんどないので、晴れていれば星もキレイに見えそうです。
海側の窓からは、波間に浮かぶ灯浮標の赤い光が遠くに小さく見えました。
海凪で迎える伊根の朝
翌日は窓から差し込む朝日で目覚めるという、清々しさMaxな体験が出来ました。
だんだん空が明るくなっていく、その移り変わりの美しさにとても感動したのを覚えています。
朝は漁船が海を行きかいウミネコも元気に飛び回っているので、海もなんだか賑やかです。
【伊根】舟屋ステイ『海凪』宿泊レポート:舟屋の宿でおとなの休日を楽しむ
今回の旅の一番の目的は「舟屋の宿での滞在を楽しむ」でした。
そのため私たちは宿を存分に堪能するべく、チェックイン時刻ちょうどの15:00からチェックアウト時刻の10:00ギリギリまで滞在しました。
舟屋ステイ『海凪』宿泊レポート:ステイ中のお供は淹れたてのオーガニック珈琲
アメニティとして焙煎された珈琲豆が用意されていたのですが、なんと京都市の珈琲豆専門店 玉屋珈琲さんのものでした。
伊根に居ながら遠くの人気店の味まで楽しめ、一石二鳥感がすごい。
キッチンにあったコーヒーメーカーとマグカップを借りて早速珈琲を入れて楽しみました。
室内が香ばしい香りに包まれる、至高の時間です。
出来上がった薫り高い珈琲を片手に、ゆったりと海を眺めて過ごしました。
舟屋ステイ『海凪』宿泊レポート:Boseのオーディオシステムでお好みの音楽を楽しむ
リビングにはBoseのスピーカーがおいてあり、自分のスマホなどと連携して好きな音楽を楽しむ事ができます。
もちろん室内にはwifiも完備です!
私たちは持参したタブレットでAmazon Musicを繋ぎ、小さくjazz musicを流しながらゆったりとした時間を過ごしました。
まさに理想の大人の休日です。何て贅沢。
またリビングには大型のTVもあるので、HDMI端子などを持ち込んで映画などを楽しむのもいいかもしれません。
のんびりゆったり、何をするでもないけれども家族で過ごす。
伊根という土地の影響もあるけれど、そんな贅沢な時間の使い方が出来るようになったのは大人になったからなのかなぁ。。。
なんてしみじみしました。
【伊根】での夕食…『鮨割烹 海宮(わだつみ)』を利用
海凪に限らず一棟貸しの舟屋は”素泊まり”であるところが多く、夕食は自分で用意するかお店を予約する必要があります。
私たちは徒歩5分ほどのところにある『鮨割烹 海宮(わだつみ)』を予約してぶりしゃぶなど、海の幸を頂きました。
【伊根】舟屋ステイ『海凪』宿泊レポート:今回の旅行の費用概算
今回の伊根旅行でかかった費用について一例としてご紹介します。
舟屋・海凪の宿泊にかかった費用
今回は我々夫婦(30代)と両親(60代)の4人で土曜日に宿泊しました。
1人当たり¥17,600です。また、こちらの宿は素泊まりのみのため食費が別途かかりました。
感覚としては、国内4つ星ホテルの素泊まりという感じです。
最大人数は6人までで、出来るだけ大人数で泊まるとよりお得です。
舟屋・海凪の宿泊料金表(ルームチャージ/税込)
使用人数 | 平日 | 土曜日、休前日 | 特定日 |
2名 | ¥ 48,400 | ¥ 52,800 | ¥ 63,800 |
3名 | ¥ 59,400 | ¥ 62,700 | ¥ 69,300 |
4名 | ¥ 66,000 | ¥ 70,400 | ¥ 79,200 |
5名 | ¥ 77,000 | ¥ 82,500 | ¥ 93,500 |
6名 | ¥ 85,800 | ¥ 92,400 | ¥ 105,600 |
伊根町へのアクセス情報
車をつかった場合の伊根までのアクセス
伊根町は京都府北端にありますが、基本的には自家用車かレンタカーで向かう方が多いと思います。
- 天橋立-伊根町 約30分
- 京都市ー(京都縦貫道)ー伊根町 約2時間
- 大阪市ー(京都縦貫道)ー伊根町 約2時間半
- 金沢市ー(北陸自動車道)ー伊根町 約4時間
- 鳥取市ー(国道178号線)ー伊根町 約3時間
道路は狭くて見通しが悪いところが多いので、運転に不慣れな方は注意
車以外を使った伊根までのアクセス
車以外でのアクセスは電車やバスの利用も可能です。
電車でならば関西(大阪・京都)から宮津駅や天橋立駅に向かい、その後路線バスで伊根町に向かう事も可能です。
また、京都府から天橋立までは高速バスも通っています。
【伊根】舟屋の宿『海凪』宿泊記 ~一棟貸しの宿で過ごす贅沢な時間~ 最後に
お宿のコンセプトの「暮らすように旅をする」は、一見矛盾を感じる方もいるかもしれません。
しかし伊根の日常に触れることを通じて私たちに新しい視点をもたらしてくれる、海凪はそういうお宿でした。
伊根町は人口約2000人の小さな漁業の町です。
都会のような便利さや華やかさはありませんが、ゆっくりと流れる時間と美しい景色の中で、静かに英気を養える場所です。
忙しい毎日を送る現代人だからこそ、ここでの滞在は明日への活力となるはず。
感染対策を取りながら、是非足をのばしてみてください。
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